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生体肺葉移植は、脳死肺移植を待つ余裕のない呼吸不全の患者さんに行われています。しかしながら、移植されるグラフトの大きさにも限りがあるなど、脳死肺移植より悪い条件のことが多いため、手術前に慎重な検討が必要となります。また、それだけでなく、術後の呼吸の管理が非常に重要でもあります。
そこで、今回、これまでに京都大学で施行した生体肺葉移植について、周術期の呼吸管理を中心に解析することで、これまでの成績の評価を行い、今後のより安全な生体肺葉肺移植医療に役立てたいと、京都大学肺移植チームでは考えました。
実際には、2008年6月1日から2011年7月31日までに、京都大学医学部附属病院で生体肺葉移植を受けられた患者さんについて、カルテなどの既存の資料のみを用いて、周術期呼吸管理や術後成績について検討することにしました。
なお、個人情報の保護については十分な注意を払い、データについては連結匿名化(誰のものか特定できないような形で)して保管します。実際には、カルテ記載事項を個人情報の保護に十分注意を払って、転記しデータの解析を行います。個人情報の取り扱いは、研究実施責任者のみに限り、個人情報は、他のコンピュータと切り離されたコンピュータを使用し、外部記憶装置に記録させ、そのメディアは、鍵をかけて厳重に保管します。
研究についての質問、問い合わせは、研究実施責任者である、京都大学呼吸器外科 教授 伊達洋至(電話:0757514975)または、分担研究者である、京都大学呼吸器外科 助教 陳 豊史(電話:0757514975)となります。
ご不明な点がありましたら、上記まで、ご連絡ください。
肺がんは近年増加傾向にあり、我が国の癌死の第一位となっています。当科でも手術症例数は増加しており、年間200例以上の手術を施行しています。当科では総合病院・大学病院という点から、合併症を持つ患者さんにも、放射線科・呼吸器内科をはじめ、さまざま診療科と密接に連携しつつ、積極的に治療をおこなっています。しかしながら、手術療法にはある一定のリスクが存在することも事実です。たとえば呼吸器外科手術のもっとも重篤な術後の合併症として、術後早期に発生する間質性肺炎の急性増悪があげられます。2008年度の日本呼吸器外科学会の統計によると、間質性肺炎合併肺癌の術後急性増悪は術後死亡のトップであることが明らかにされています。この術後急性増悪は、発生の予測が困難で、はっきりした治療指針もない状態です。われわれは日本の主要な肺がんの手術を行っている施設と共同で、間質性肺炎合併肺がん患者さんのいろいろな臨床データ(喫煙指数、各種血液データ、呼吸機能検査、手術方法や手術時間、使用した薬剤など)を集めて研究し、この術後急性増悪の原因因子の解明を目指しています。また、術後間質性肺炎急性増悪に限らず、術後の血栓症・脳梗塞などその他の重篤な合併症の予防・治療のために様々なデータの集積を行っています。
これらの臨床データは通常に診療を受けていただく際に記録されるデータであり、特別に採血など患者さんに負担いただいて収集するものではありません。患者さんには臨床データ利用の目的と趣旨をご理解いただきますようよろしくお願い申し上げます。このような臨床研究に対してさらに説明を希望される方、また個人の臨床データのデータベースへの収集および臨床研究への利用を拒否される方は担当医師または当科データベース管理担当者(佐藤寿彦: 075−751-4975 )までお申し出ください。
当科では、肺移植、肺癌、酸化ストレスとレドックス制御分子、 呼吸器外科への再生医学の応用、等について研究を進めてきました。
現在およびこれまでの主な共同研究機関(順不同)